腎臓による酸塩基平衡の調節

酸塩基平衡を規定しているのは、「肺」と「腎臓」ですが、
このうちの「腎臓」は、酸塩基平衡の調節をどのように行っているのでしょうか。

 

 

 

腎臓は不揮発性酸を排泄しています。
そして、不揮発性酸を排泄することができるのは腎臓だけです。

 

 

 

蛋白質は、アミノ酸が結合してできていますが、
この蛋白質は、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)などを含んでいるので、
代謝時にNO42-、SO42-、HPO42-と行った強酸である不揮発性酸を生成します。

 

 

 

このような強酸がそのまま血液に排泄されると、血液のpHが大きく酸性に傾いてしまいます。
そこで、腎臓が重炭酸イオン(HCO3-)を産生し、これらの代謝産物を排泄しpHの調節を行います。

 

 

 

重炭酸イオン(HCO3-)は、生成された不揮発性酸とほぼ同量が消費されますから、
腎臓では重炭酸イオン(HCO3-)を再吸収し、補充しています。
そして、重炭酸イオン(HCO3-)の再吸収と不揮発性酸の排泄は、腎臓のみで行われます。


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